本記事では、実際に高所作業車運転技能講習および特別教育の両方を修了して実務を行なった筆者が、資格内容と難易度を紹介させていただきます。
「この資格でできることって何?」
「試験の難易度は?合格率は?」
「どこで、いつ受験できるの?」
などの疑問に対して、筆者の実体験をもとに回答いたします。
したがって、講習の主催者によっては、記事の内容と実際の内容が一部異なる場合もあります。
あらかじめご了承の上、講習の詳細につきましては主催者へ問い合わせをお願いいたします。
資格内容・できること
作業床高さが10m以上(技能講習)または10m未満(特別教育)にて、作業を行う際に必要となる資格です。
労働安全衛生法施行令第20条第15号には「作業床の高さが10m以上(10m未満)の高所作業車の運転の業務に就くものは、本講習を修了しなければならない。」と記載されています。
高所作業車の日常点検および操作前後の点検、設置および操作までを学習、習得することが可能です。
本講習および本資格での注意点は3つ
- 作業床高さが10m以上ならば技能講習、10m未満ならば特別教育と区別有
- 高所作業車の操作および作業はできるが、公道を走る場合は別途免許が必要の場合有(自動車運転免許)
- フルハーネスの装着時には、別途免許が必要(フルハーネス型安全帯使用作業特別教育)
難易度
特別教育(10m未満):試験はなし。
技能講習(10m以上):試験は学科と実技があります。
学科試験
学科試験は配布されたテキストの内容から、択一式で出題されました。
テキストやノート類の持ち込みは不可。
基本的な事項の確認が多く、難問奇問の類は出題されませんでした。
実技試験
実技試験は2種類の試験がありました。
- 作業前点検、据付作業、撤去作業、作業後点検を指差呼称して実演する試験
- 制限時間内に高所作業車を操作して、高所に吊られた目標物2箇所をそれぞれ脱着するという試験
当時の合格率(技能講習)
30人程度が受験
学科試験では、追試試験者なし。
実技試験では2、3人程度、追試受験者がおられました。
受験案内
日数および日程
特別教育
2日(終日)、最終日に免許を当日発行
技能講習
2日間(2日間とも終日)、最終日に免許を当日発行
学科:1日、実技:1日
費用
特別教育
17,000円(税込、テキスト代含む):KOMATSU コマツ教習所
- 執筆時点の受講料となります。
- 主催者によって受講料は異なります。
技能講習
27,000円(税込、テキスト代含む):KOMATSU コマツ教習所
- 執筆時点の受講料となります。
- 主催者によって受講料は異なります。
試験場所
都道府県毎に実施されていて、「都道府県名」「高所作業車運転技能講習(特別教育)」をキーワードにインターネットで検索すると主催者と日程が分かります。
朝早くから夕方までの講義となりますので、移動時間には余裕を持ち、場合によっては宿泊も検討される方がいいかと思います。
1日目の学科試験、2日目の実技試験終了後、不合格の場合はそれぞれ追試がある場合がありますので、予定を組む際は注意してください。
このような講習は法律で講習時間が定められているため、遅刻は厳しく取り扱われますのでご注意ください。
リンク
本記事では参考として、KOBELCO コベルコ教習所の案内をリンクさせていただきます。
リンクはこちら→高所作業車運転技能講習、高所作業車運転特別教育
感想
小学生の頃、地元の夏祭りでは消防隊員の方がバケット車に乗せて、高いところまで運んでくれるのを毎年楽しみにしてました。
まさかそのような高所作業車を、自分自身が操作する日が来るとは夢にも思いませんでしたね。
実務では、機種選定、高所作業車の設置位置、上部に障害物の有無、通行規制など作業前にも確認することは多いです。
作業中には自身の高所からの転落はもちろん、工具や部品の落下、作業中の障害物や強風など、高所作業車の操作だけではない緊張感を味わいました。
本記事が資格取得を目指す皆様のお力になれば幸いです。
それでは本日も一日ご安全に。